XRF(蛍光X線)技術の概要
蛍光X線(XRF)は、測定サンプルにX線を照射して発生する固有の蛍光X線(波長:λやエネルギー:KeV)を測定することで構成されている元素を同定(組成分析)し、その構成される元素の含有量を分析(定量分析)可能な分析技術です。
分析可能なサンプル形態は、固体、粉末、液体、スラリー、フィルムなどほぼ全ての形態を前処理なし(非破壊)に測定可能で、測定元素範囲もベリリウム(Be)からアメリシウム(Am)と広範囲で、定量分析(含有量分析)もppmレベルから100%です。
XRF(蛍光X線)の主な用途
蛍光X線(XRF)技術の特長として、サンプルの前処理が不要なこと以外に、人為的な誤差がなく、装置も長期に安定していることから、あらゆる業界(石油、石油化学、鉱業、地質学、セメント、ガラス、食品や医薬品など)のお客様の工程管理や品質管理に使用されています。
また、蛍光X線(XRF)は非常に成熟した分析手法ですので、国際的な試験法(ASTM、ISO、EPA、JIS、ICH-Q3D、UPSなど)に準拠可能です。最近では蛍光X線(XRF)分析装置の測定迅速性から、スクリーニングツールとして、研究開発やRoHS/RoHSⅡ/ELV指令対応のための受け入れや出荷検査などにも応用されています。
XRF(蛍光X線)分析で得られるスペクトル例
EDXRFで測定したニッケル鉱石のスペクトルを示します。分かりやすいピークプロファイルが測定されました。ピークの位置をもとに試料中に構成する元素を同定し、ピークの強度でその濃度を決定します。
EDXRF Epsilon4(イプシロン4)で測定したニッケル鉱石のスペクトル
XRF(蛍光X線)分析装置の動作原理
XRF装置の基本的な構成要素は励起源、サンプル、および検出器です。励起源は、試料サンプルにX線を照射し、検出器からのX線を測定します。
励起源には一般的にX線管球が使用されます。装置は、エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDXRF)と波長分散型蛍光X線分析装置(WDXRF)の2 種類に分けられます。2 つのシステムの違いは、検出方法の違いにあります。
EDXRF(左)およびWDXRF(右)装置の基本構成
マルバーン・パナリティカルのXRF(蛍光X線)
XRF(蛍光X線)の測定事例【アプリケーションノート】
マルバーン・パナリティカルのXRF(蛍光X線)分析装置による測定事例をご紹介します。リンクをクリックして、資料をダウンロードしてご覧ください。
- マリンディーゼル排気ガス第3次規制(EPA* TIER3)に準拠した超低硫黄ディーゼル油の硫黄管理分析
- 概要:環境規制は、自動車燃料中の許容硫黄濃度を10g / kgに設定しています。このアプリケーションノートでは、EDXRF Epsilon 4を用いて2017年に施行された環境保護庁(EPA)のTiler 3規制に準拠した測定を行った事例を紹介します。
- 製品:Epsilon 4(イプシロン4)
- 業界:環境
- 石油化学製品および自動車燃料に含まれる低濃度のケイ素(Si)硫黄(S)及び塩素(Cl)の正確な元素分析
- 概要: 石油化学製品および自動車燃料に含まれるSi、SおよびClの分析は、厳しさが増している環境規制に準拠するためには欠かせません。このデータシートでは、ヘリウム置換を使用せず石油化学製品および自動車燃料に含まれる低濃度のSi、SおよびClを分析した例を紹介します。
- 製品:Epsilon1(イプシロン1)
- 業界:石油
- SumXcoreテクノロジーを使用したスチールのin situ元素分析
- 概要:スチールは、日常生活で幅広く用いられており、建設や自動車製造、家庭用品で使用される基本素材です。その特性を長期にわたって維持するためには高品質であることが大切です。このデータシートでは、XRF技術を使ったバルク分析と微小領域分析による品質管理、元素分布マッピングの事例を示します。
- 製品:Zetium(ゼティウム)
- 業界:建材、鉄鋼
- SumXcoreテクノロジーを使用したセラミック包含物の分析
- 概要:セラミックの品質管理はメーカーにとって重要な課題です。サンプルにわずかでも汚染や不純物があると、セラミックの化学特性や物理特性が大きく変化し、ユーザーに悪影響を及ぼす可能性があります。このデータシートでは、Zetiumを用いたセラミックに含まれる包含物の微小領域分析と元素分布マッピングを紹介します。
- 製品:Zetium(ゼティウム)
- 業界:建材、セラミック
- 石炭灰のルーチン分析
- 概要:ポルトランドセメントコンクリートを品質管理が行き届いた一貫性のある製品にするには、石炭灰の化学組成を詳細に監視する必要があります。このデータシートでは、Axios mAXによる、石炭灰の多元素分析例を紹介します。
- 製品:Axios mAX(アクシオス・マックス)*
- 業界:石油、環境
- 自動車触媒に含まれるPt,Pd,Rhの微量分析
- 概要: 触媒中の貴金属(Pt、Pd、Rhなど)の正確な分析は、自動車触媒の開発および生産に加え、最終製品をリサイクルして貴金属を再生する上で非常に重要視されています。このデータシートでは、Axios mAXによる自動車触媒に含まれる貴金属の分析例を紹介します。
- 製品:Axios mAX(アクシオス・マックス)*
- 業界:化学、触媒、自動車
* Axios mAX(アクシオス・マックス)は販売終了しました。WDXRFをお探しのお客様は、Zetium(ゼティウム)をご覧ください。
XRF(蛍光X線)主要分析装置一覧
マルバーン・パナリティカルが提供するXRF(蛍光X線)分析装置は以下の通りです。
WDXRF:波長分散型 |
| Zetium(ゼティウム) 2.4KW, 3KW, 4KW
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| Zetium(ゼティウム) 1KW
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EDXRF:エネルギー分散型 |
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サンプルプレパレーション |
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