マスターサイザーで「粒子径分布と同時に粒子形状情報を得られる事例」ご紹介
マスターサイザー3000湿式専用ユニット「フロー式粒子画像アナライザー Hydro Insight(ハイドロ インサイト)」の測定事例をご紹介します。

Hydro Insightとは?
- Vision Analytical のダイナミックイメージングの知識とマルバーン・パナリティカルの分散・フロー知識を組み合わせた新測定ユニットです。
- マスターサイザーの粒度分布測定と同時に、個々の粒子画像と30種類の粒子形状パラメータを取得することができます。
- 従来の粒度分布のみならず、粒子形状の詳細を取得することができ、粒子の新たな一面を見ることができます。
Hydro Insightの測定事例(2件)
測定事例1:イブプロフェン

上段は、イブプロフェンを分散処理を行わず、そのまま水に入れて測定したレーザ回折散乱法の結果です。最頻径100μmのピークが得られました。ハイドロインサイトで測定すると、分布は同じですが、粒子画像を見ると、凝集した粒子が見られました。
そこで、下段では、イブプロフェンを超音波処理し、測定を行いました。最頻径40μm付近の粒度分布が得られました。ハイドロインサイトでも、1次粒子と思われる画像に落ち着いていました。

まとめ:レーザ回折散乱法の分布だけでは、凝集していることが分かりませんでした。
測定事例2:ほとんど同じ分布のアルミナ粒子

上段はスプレードライのアルミナ、下段は溶融アルミナですが、ほとんど同じ分布です。ハイドロインサイトで見てみると、スプレードライ品は球形で、溶融アルミナは非球形の形状をしていました。
両者を混合して測定すると、ハイドロインサイトでは、繋がっているものの2つのピークができました。おそらく、大きなピークはスプレードライのアルミナ、小さいピークは溶融アルミナのピークだと思われます。レーザ回折散乱法の分布では、2ピークに分離した解析ができませんでした。
まとめ:同じ粒度分布をしていても、形状が異なっていることがわかり、ハイドロインサイトで高分解の粒度分布を得ることができました。
こちらの事例は、2021年11月にセイシン企業と共催で行ったウェブセミナー時に詳しく解説しています。ウェブセミナーの録画版も、併せてご覧ください。
→音声での解説付き!測定事例紹介動画はこちら