Polydispersity – DLSとクロマトグラフィーにとって何を意味するのか？
用語「ポリ分散性」（または近年では、多数を示す「ポリ」を付けずに分散性と呼ばれることがIUPACの推奨によって一般化しています）は、分布の「非均一性」の程度を示すために使用されます。分子/ナノ粒子特性評価の分野では、関心のある基本的特性に応じて、ポリ分散性には原則として2つの異なる定義があります。
ゲル浸透クロマトグラフィー (GPC) およびサイズ排除クロマトグラフィー (SEC)においては、サンプルの分子量が関心の中心です。GPC/SECから得られる分布は、通常、さまざまな分子量「スライス」の存在量を示す分子量分布です。この分布は、伝統的にそれに基づく2つの数値で説明されます:
- Mw – 質量重み付き平均分子量
- Mn – 数重み付き平均分子量
平均分子量は質量（異なる「スライス」における分子の）と数（分布中の異なる「スライス」における分子の）によって記述され、完全に均一な（「単分散性」）サンプルの場合、Mw と Mn は同じ値になります。しかし、実際のサンプルでは、これら2つの数値は同じではなく、2つの比率は観察された分布が均一分布からどの程度離れているかを示すために使用されます。比率 Mw/Mn は分散性と呼ばれ、かつてはポリ分散性指数（PDI）として知られていました。最近、新しい記号 Dstroke, Đ が、この分散性の新しい慣用として与えられました。均一なサンプルでは、Đ = 1.0 です。
動的光散乱 (DLS) では、分子や粒子のサイズ分布が関心の対象です。ここでは、異なるサイズ「スライス」の存在量が示されます。DLSでは、ネイティブ分布は強度分布であり、さまざまなサイズ「スライス」や「ビン」から散乱される光の量を示します。平均サイズとその平均からの標準偏差は、分布の統計から直接得られます。ここでは、分布の（絶対的な）標準偏差（または「半幅」）を平均と比較することで、相対的なポリ分散性=標準偏差/平均が得られます。歴史的に、分布を必要とせずに、より単純な強制的な単一指数フィッティング手法（積率法）が使用されて、全体の平均サイズ（強度による）と全体のポリ分散性（正規化された第2積率）が見つけられています。理論的なガウス分布では、全体のポリ分散性は分布の相対的ポリ分散性になります。伝統的に、この全体的なポリ分散性は、光散乱ポリ分散性の平方である全体的なポリ分散指数 PDI にも変換されています。完全に均一なサンプルでは、PDI は 0.0 になります。
さまざまなクラスの分散性における値は、以下の表に示されています。
「中度」列は、適度にポリ分散性のある分布タイプを示しており、分布がきわめてポリ分散性である、または広いわけでもなく、決して狭いわけでもないことを示しています。
さらに詳しい情報
- ホワイトペーパー: 動的光散乱 – 共通用語の定義
- ホワイトペーパー: GPC/SECにおける静的光散乱技術の説明
- FAQ: ポリ分散性が意味すること
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