治療用タンパク質の開発に向けた多角的物性解析技術の紹介 講演資料

19回日本蛋白質科学会年会第71回日本細胞生物学会大会合同年次大会マルバーン・パナリティカルのランチョンセミナーでの発表資料です。

「治療用タンパク質の開発に向けた多角的物性解析技術の紹介」

スペクトリス株式会社マルバーン・パナリティカル事業部

Pharma&Food Sector事業開発

North Pacific地域 志波公平

 

2018年ノーベル医学・生理学賞受賞でも一般的に話題になったオプジーボでも示されるように、近年抗体を中心とする治療用タンパク質が次々と上市されています。抗体医薬品は様々な形態をとりますが、近年高濃度化溶液製剤として販売されており、多くの抗体製剤が数10 mg/mL以上の濃度に調製されています。この環境はタンパク質にとって、特に分散性を保つのにはかなり過酷な環境であることは容易に想像され、しかしながらタンパク質製剤としては、単分散で存在することを求められています。そのため、タンパク質そのものだけでなく、分散方法―処方―の開発もまた重要な意味を持ちます。

特に処方開発において、その処方が正しく作用しているのかについては、様々な物性パラメータのモニタリングが必要となります。直接的なパラメータの代表としては、会合/凝集フラクションの定量化です。しかし、この定量化だけを取ってみても、そのすべてのダイナミックレンジをカバーするだけの分析装置は存在せず、現在のところ複数の装置を組み合わせる必要があります。他方、薬剤開発の産業面から考えた場合、低コスト、短期間での開発・評価が求められ、そのためには分散性の予測試験もまた必要になってきます。

今回、治療用タンパク質の、モノマー/会合体の定量評価および安定性予測の2つの観点から考えられるいくつかの物性解析方法を、アプリケーション事例も交えて紹介します。

19回日本蛋白質科学会年会第71回日本細胞生物学会大会合同年次大会マルバーン・パナリティカルのランチョンセミナーでの発表資料です。

「治療用タンパク質の開発に向けた多角的物性解析技術の紹介」

スペクトリス株式会社マルバーン・パナリティカル事業部

Pharma&Food Sector事業開発

North Pacific地域 志波公平

 

2018年ノーベル医学・生理学賞受賞でも一般的に話題になったオプジーボでも示されるように、近年抗体を中心とする治療用タンパク質が次々と上市されています。抗体医薬品は様々な形態をとりますが、近年高濃度化溶液製剤として販売されており、多くの抗体製剤が数10 mg/mL以上の濃度に調製されています。この環境はタンパク質にとって、特に分散性を保つのにはかなり過酷な環境であることは容易に想像され、しかしながらタンパク質製剤としては、単分散で存在することを求められています。そのため、タンパク質そのものだけでなく、分散方法―処方―の開発もまた重要な意味を持ちます。

特に処方開発において、その処方が正しく作用しているのかについては、様々な物性パラメータのモニタリングが必要となります。直接的なパラメータの代表としては、会合/凝集フラクションの定量化です。しかし、この定量化だけを取ってみても、そのすべてのダイナミックレンジをカバーするだけの分析装置は存在せず、現在のところ複数の装置を組み合わせる必要があります。他方、薬剤開発の産業面から考えた場合、低コスト、短期間での開発・評価が求められ、そのためには分散性の予測試験もまた必要になってきます。

今回、治療用タンパク質の、モノマー/会合体の定量評価および安定性予測の2つの観点から考えられるいくつかの物性解析方法を、アプリケーション事例も交えて紹介します。

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