高度なハンドヘルドXRF技術
プレミアム性能は、市場で最先端のハンドヘルドXRF技術によって実現されています。SciAps X-555蛍光X線(XRF)分析装置では55 kV X線管球が中心的役割を担っており、Ag、Cd、Sn、Sb、Baなどの主要元素で極めて低い検出限界を実現します。
最大3つの自動ビーム設定により、MgからUまでの周期表全体で最適な性能が得られます。最先端のソフトウェアと優れた放熱性能を備えた頑丈な装置です。

業界最高レベルの検出限界
55 kV X線管球を選ぶ理由: 軽希土類元素からの発光を効果的に励起するために必要なX線エネルギーは40~48 keVの範囲にあります。ハンドヘルドユニットの一般的なX線管球は最大50 kVまでしか動作しないため、希土類元素の励起に使用できるX線エネルギーはごくわずかです。
X線管球を55 kVまで動作させることにより、軽希土類元素と最初の2つの重希土類元素(ガドリニウムとユーロピウム)の発光に約10倍のX線エネルギーを利用できます。ハンドヘルドXRFは重希土類元素をすべて測定するほどの高電圧で動作できませんが、X-555は重希土類元素の一般的なパスファインダーであるイットリウムを高感度で分析します。
X-555は、優れた遮蔽性と直径4 mmのビームコリメーションを備えており、岩石表面やコアに直接使用できます。また、カップや袋入りのサンプルを安全に分析するためのインターロックつき試験スタンドを装備できます。
干渉のない値(SiO2)と、複数の干渉元素を含む極めて困難なOREAS希土類元素鉱石の値を示しています。LODはバックグラウンド上での3σ検出に基づき、試験時間は120秒です。

元素 | LOD (干渉のないSiO2サンプル) | LOD (OREAS「実世界」サンプル) |
---|---|---|
La | 13 | 15 |
Ce | 15 | 19 |
Pr | 18 | 34 |
Nd | 27 | 33 |
Sm | 30 | 35 |
Eu | 60 | 120* |
Gd | 90 | 180* |
* EuおよびGdの「実世界」LODは推定値であり、OREASサンプルから得られた値ではありません |
世界中で選ばれているX-555のアプリケーション
SciAps XRF分析装置は、これまでに製造された中で最も軽量で、重量は電池を含めてもわずか3ポンド未満です。航空宇宙グレードアルミニウムフレームは耐久性が高く、衝撃試験と高さ35フィートからの落下試験に合格しています。
再設計したハウジングでは放熱性能が向上しており、お客様が求める高スループット試験を可能にします。
スリムな薄型フォームファクタで最も過酷な試験場所へのアクセスが可能となり、2.7インチ背面ディスプレイでグレードと化学組成を表示します。
Mg、Al、Si、P、Sのような元素の極めて低い検出限界に対応するクラス最高レベルの軽元素分析性能だけでなく、パスファインダーのAg、Sn、Sb、希土類元素のような重元素でも高い精度を実現するのに十分な出力を備えています。
X-555では適切なフィルタリングにより感度を最適化します。カドミウム検出分析では他のXRFよりも2倍優れています!
業界で最も強力なX線管球を搭載し、特にカドミウム、銀、スズ、アンチモン、バリウムなどで優れた検出限界を実現します。
新しいZ-901 Berylliumと組み合わせると、13種類のEPA優先汚染物質金属にも対応します。Z-901 Lithiumをアップグレードすると、リチウム、ホウ素、炭素、窒素、フッ素、ナトリウムも試験に組み込めます。
次世代接続、試験データ管理、レポート作成がX-555で中心的役割を果たし、RoHS、ハロゲンフリー、CPSIA、子ども用遊具の鉛塗料など、あらゆる規制準拠試験アプリケーションに対応します。
最先端のデータ管理を柔軟なAndroidシステムに組み込み、最大限のカスタマイズ機能とデータ管理機能を実現。
X-555は、業界標準の50 kVではなく55 kVで動作するため、重要な「軽」希土類元素と一部の「重」希土類元素で高い性能を発揮し、世界中で希土類元素分析に選ばれる存在となっています。