動的光散乱(DLS)装置の選び方|用途・粒径・濃度別に解説

DLS装置を選ぶ前に知っておくべきこと

DLSは非常に汎用性の高い手法ですが、すべての測定に最適とは限りません。まず重要なのは「何を測りたいのか」を明確にすることです。

以下の3点で整理すると、適した装置が見えてきます。

  • サンプルのおおよその大きさ
  • サンプルの濃度
  • 測定目的(研究/品質管理)

DLSが適しているケース

DLSは以下のような用途で特に効果的です。

  • ナノ粒子の粒径測定(数 nm〜数百 nm)
  • 分散安定性の評価
  • 粒子径分布の変化の確認
  • バイオサンプル(タンパク質・抗体など)の評価

特徴

  • 測定が速い
  • 再現性が高い
  • 日常の品質管理にも向いている

他手法(NTA/PTA・LD)との違いと選び方

粒子径測定にはいくつかの手法があり、用途に応じて選び分けることが重要です。

DLS・NTA・LDの比較

手法特徴向いている用途
DLS(動的光散乱法)平均粒径を迅速に測定分散安定性・品質管理
NTA/PTA(ナノ粒子トラッキング法)個々の粒子を観察するため、高分解能低濃度サンプル (1×108 個/mL以下)
LD(レーザー回折法)広い測定範囲粉体、ミクロンサイズの粒子

DLSが最適なケース

以下に当てはまる場合はDLSが適しています。

  • ナノ粒子の平均粒径や分布度合いを知りたい
  • 短時間で測定したい
  • 再現性を重視したい

他手法を検討した方がいい場合

  • 粒子数を知りたい、サンプルの濃度が低い(1×108 個/mL以下) → NTA/PTA
  • ミクロン粒子の大きさを知りたい → LD

一つの手法だけで判断が難しい場合は、複数の手法を併用することも有効です。

装置選定で迷った方へ|自分に合う装置を選ぶ

ここまでで、DLSが自分の用途やサンプルに適しているかは見えてきたと思います。 では次に、「どの装置を選べばよいか」を確認していきましょう。用途や条件に応じた選び方を以下のページでご覧いただけます。

DLS装置選定で重要な3つのポイント

① 粒径範囲

測定したい粒子の大きさによって必要な性能は変わります。

  • 10 nm以下 → 高感度モデル(10 mWのRedラベルシリーズ)
  • 10 nm以上 → 標準モデルでも対応可能(4 mWのBlueラベルでも可能)

② サンプル濃度

濃度は装置選びで非常に重要です。

  • 低濃度 → 高感度モデル(10 mWのRedラベルシリーズ)
  • 高濃度 →後方散乱の装置が有利()

③ 測定目的

用途によって最適な装置は異なります。

用途必要な性能
研究開発高分解能・柔軟性
品質管理(QC)再現性・簡便性

自分の用途に合うDLS装置を選ぶ

高精度なナノ粒子解析(研究用途)

以下のような方に適しています。

  • ナノ粒子の詳細な評価をしたい
  • 粒子径分布を精密に解析したい
  • 研究開発用途でデータ精度を重視したい

→ この用途では、高分解能の多角度解析が可能な装置が適しています

日常の品質管理(QC用途)

以下のような方に適しています。

  • 製造現場で日常的に測定したい
  • 再現性を重視したい
  • 短時間で効率よく測定したい

→ この用途では、操作性と再現性に優れた装置が適しています

高濃度サンプル・難しい試料

以下のような方に適しています。

  • 希釈せずそのまま測定したい
  • 濁った試料をそのまま評価したい
  • 前処理を簡略化したい

→ この用途では、後方散乱の装置が有利です。

DLS装置選定でよくある失敗

❌ DLSだけで全て測ろうとする

多分散サンプルなどでは他手法の方が適している場合があります。

❌ サンプル条件に合っていない装置を選ぶ

測定はできても、精度が出ないケースがあります。
→最適な装置選定が結果の質を大きく左右します

自分に合ったDLS装置を選ぶための次のアクション

ここまで読んで、

・DLSが使えることは分かったが、自分のサンプルにどの装置が合うのか分からない

・実際に測定できるか、条件的に問題がないか確認したい

という方は、以下から目的に応じて次のアクションをご選択いただけます。

※測定可能かどうかはサンプル条件によって異なるため、事前確認をおすすめします。

▶ 自分の用途に合う装置をツールでチェックしたい方
粒子径分布測定機診断ツールへ
※リンク先ページの下部にツールがあります。

▶ 製品ラインナップを確認したい方
DLS製品一覧を見る

▶ 自分のサンプルで測定できるか相談したい方
導入相談・お問い合わせはこちら