Malvern Panalyticalでは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)およびサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)用の標準物質として、光散乱を用いた絶対分子量計算用のキャリブレーションに用いる標準サンプルのほかに、コンベンショナルキャリブレーション、ユニバーサルキャリブレーション用の標準試料セットもご用意しています。
これらの標準物質は、簡単に正確な濃度の溶液が作れるよう、計量済みのものをバイアルに入れて供給しています。 定量の溶媒を加えるだけで、正確な濃度の校正用標準溶液が作成でき、これを基準として絶対分子量や固有粘度の計算を行います。
コンベンショナルキャリブレーションやユニバーサルキャリブレーションに用いる標準試料は、低分子側から高分子側まで様々な分子量のサンプルバイアルをセットにしたものを、有機溶媒用と水系溶媒用にそれぞれ取り揃えています。
光散乱による絶対分子量測定に用いる標準試料は、NISTトレーサブルなサンプルを測定した装置で確認したものを、有機溶媒用、水系溶媒用にそれぞれ取り揃えています。 このサンプルを測定してキャリブレーションをかけると、全検出器の装置定数を決定できるほか、検出器間のピークずれ量(検出器間の配管の体積)、配管通過によって生じるピークの広がり(バンドブロードニング)の効果も校正でき、実際のサンプル測定時の補正に用いられます。
Malvern Panalyticalの分子量標準試料は、質量(重量)を精密に計測したものを、ガラスのバイアル瓶に入れて出荷しています。 このバイアル瓶に、正確に測定した量の溶媒を加えて溶解することで、正確な濃度の標準サンプルが作成できます。
カラムキャリブレーション用の標準試料(コンベンショナル・ユニバーサル)の場合、様々な分子量を持つ多数のサンプルを順番にGPC/SECシステムに流します。 これらのサンプルの溶出時間と分子量の関係を用いて校正曲線を作成し、それを用いて未知の試料の溶出時間から分子量を求めます。 このようにして求められた分子量は相対分子量と呼ばれます。
光散乱を用いた絶対分子量測定用の標準試料の場合、1種類のサンプルを流しだけで、全ての検出器の係数を校正し、絶対分子量の計算などに用います。 検出器定数と検出器間の容積、バンドブロードニング定数が同時に計算でき、計算時間を短縮できます。