キャピラリフローポロメトリ

高速で信頼性の高い貫通細孔径分布分析

キャピラリフローポロメトリは、気体・液体ポロメトリ(GLP)としても知られており、膜やシート状材料内の貫通細孔径および分布を正確に測定するために使用される技術です。 

この圧力ベースの方法では、液体で飽和したサンプルを通るガスの流れを分析することによって最大貫通細孔径を測定します。複雑なモデルフィッティングや画像処理をすることなく、広い試験領域に対応します。 

キャピラリフローポロメトリの仕組み

キャピラリフローポロメトリの基礎を理解するには、まず、その基本的なメカニズムを認識することから始めます。キャピラリフローは、毛細管力の影響下での多孔質媒体を通る液体の動きに関係しています。この力は、最小細孔径を計算するために不可欠です。キャピラリフローポロメトリは、間接的な予測や画像ベースの計算に頼る方法とは異なり、細孔を通る液体の流れを直接測定するので、直接的で信頼性の高い結果が得られます。

分析では、まずサンプルを湿潤液で完全に飽和させ、その時点から徐々に増加するガスの流れにさらします。ガス圧力が徐々に上昇すると、液体が細孔から強制的に排出されます。液体の置換が起こる圧力により、細孔径が特性評価されます。細孔が大きければ低い圧力で空になりますが、小さければ高い圧力が必要になります。すべての細孔が開き、すべての湿潤液が排出された後、湿っていない乾燥サンプルを通る流れを測定します。

主な測定

  • バブルポイント/最大細孔: 流れが発生する最低圧力
  • 平均フロー細孔: 半乾燥曲線(湿潤曲線と乾燥曲線の交点を2で割ったもの)
  • 最小細孔: 湿潤曲線と乾燥曲線の交点
  • 細孔径分布: 微分と累積細孔径の連続分布

キャピラリフローポロメトリのアプリケーション

ろ過性

径に基づいた選択性と物質移動速度の予測を改善し、保証するために、貫通細孔の数と径を最適化します。

不織布膜

これは、ろ過媒体のための一般的な選択肢で、多くの場合、生産方法が原因で細孔径の分布が広範なことが特徴です。面内細孔度と不規則な細孔の形状により、バブルポイントの安定した流量決定が特に重要です。

金属およびセラミック媒体

多くの場合、これらの材料は、多孔質構造で、耐熱性、耐物理性、耐薬品性に優れています。これらの材料では、目的の流れ方向の3次元細孔度を測定することが特に重要となります。

電池と燃料電池のセパレータと膜

イオン輸送速度と物理的分離の最適化により、装置の安全性が向上します。

AccuPore: 高度なキャピラリフローポロメトリソリューション

Micromeritics AccuPoreキャピラリフローポロメータには、以下のものが含まれます。

  • 直径13 mm、25 mm、47 mmのサンプル用の柔軟で使いやすいサンプルチャンバ
  • 精密なサンプルサポートと高度な圧力制御により、小さな細孔や薄い膜を、高圧まで正確に測定可能
  • 直感的に操作できるBreezeインターフェースで、PCの有無にかかわらず、サンプルの分析と結果のレビューが簡単
  • 自動切り替えガス供給により、オペレータが介入することなく、必要に応じて低圧圧縮空気を使用することで運転コストを削減
  • SmartFlowを使用してバブルポイントを直接測定することで、比類のない精度と再現性を実現