SciAps Z-903

ハンドヘルドで周期表のすべての元素を数秒で分析

  • 周期表のすべての元素を分析
  • 現場で元素の微量分析が可能
  • 3種類の分解能を備えた分光計で190~950 nmを分析
  • 直感的なAndroidソフトウェアパッケージ

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強力な組み合わせ:SciAps は Malvern Panalytical グループの一員です

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1つの分析装置ですべての元素に対応

SciAps Z-903ハンドヘルドLIBS分析装置は、他の携帯型分析装置ができなかったことを実現しています。HからUまで、周期表のすべての元素を測定するハンドヘルド装置です。

SciAps Z-901およびZ-902モデルと同じ強力なレーザを使用していますが、分光計の範囲は190~950 nmに拡張されています。

  • 範囲が拡張されたため、H、F、N、O、Br、Cl、Rb、Cs、Sの輝線も測定可能
  • 675 nm付近でリチウムの高感度の輝線を測定し、2~5 ppmの検出限界を実現
  • カリウム(K)の高感度で干渉のない輝線を測定し、従来のKの輝線では古くから問題だった鉄による強い干渉を受けなくなりました。

Z-903の特長

  • 3つの分光計: 3倍の分解能で190~950 nm

  • アルゴンカートリッジ: 不活性アルゴン環境により、スペクトルの信号対雑音比が向上

  • 内部カメラ: 分析場所を正確にターゲティング

  • マクロカメラ: サンプルの写真記録、バーコードとQRコードの読み取り

  • レポート生成: フル機能、クラウドデータ管理とレポート機能つき

  • 細いノーズ: 溶接部やアクセスが困難な試験位置に適したテーパー形状

  • レーザ安全センサ: 特許取得済みのサンプルセンサにより、LSOの承認に基づきクラス1の動作が可能

  • 直感的なAndroidオペレーティングシステムにアプリベースのソフトウェアを搭載

  • 高解像度ディスプレイ: 見やすい背面ディスプレイ

  • 頑丈な金属製ボディ: 耐久性を最大限に高め、サービスコストを最小化

バルクサンプルと微量分析

Z-903は、現場での元素微量分析を実現する世界で唯一のハンドヘルド装置です。ラスタをグリッド状に設定し、100 umのレーザスポットサイズを使用して、測定点ごとに元素ヒートマップを作成できます。 

バルクサンプルの場合、Zをすべてのラスタリング位置から平均化された結果に設定することで、ハンドヘルドXRF分析と同様のバルクサンプルの結果が得られます。

画像: Feの蛍光X線マップ(XFM)。SciApsのハンドヘルドLIBSにより、地質サンプルのターゲット微量分析が現場でできるようになりました。対応するFeのLIBS元素分布図は、XFMマップに高い相関を示しました。‍Australian Synchrotronの蛍光X線マイクロプローブ(XFM)データは、Shaun Barker氏(ワイカト大学)とJeremy Vaughan氏(Barrick社)による提供。

ユーザーが完全に制御可能

レーザ照射パターン、クリーニング照射、分光計の設定は、すべてユーザーが制御できます。 

分析装置は、あらゆる設定の変更、スペクトルデータの比較、定量的なキャリブレーション曲線の生成を行う高度なソフトウェアを備えています。 

Z-903は、他のすべてのSciApsモデルと同様に、Android OSと直感的なアプリベースのソフトウェアを備えています。

世界中で選ばれています

Z-903は鉱物探査に最も広く使用されており、リチウムなどに、硬岩中と塩水中の両方で対応しています。 

また、元素範囲が幅広いので、法医学、認証、考古学、石油/ガス探査にも使用されています。

仕様

重量
4.35 lb(1.97 kg) 電池を含む
寸法
10.75 x 2.875 x 8.625inches
電源
内蔵充電式リチウムイオン電池、装置内充電式または外部充電器つき、AC電源
スペクトル帯域幅
190~950 nm
表示
3.5インチ高輝度カラータッチスクリーン、あらゆる条件で読みやすい
背面ディスプレイで結果を簡単に表示
サンプルインターフェイス
一体型カメラとレーザ式ターゲットインジケータで、分析前および分析中にサンプルを適切に配置
QRコード/バーコードのスキャン、写真記録、レポート作成用に2つ目の「マクロカメラ」を搭載
Data storage
結果の保存先: 32 GB SD
Processing electronics and host processor
ARM Quad Cortex -A53 1.2GHz
メモリ: 2 GB LPDDR3、16 GB eMMC
許容ドリフト
自動ドリフト補正ソフトウェアを内蔵し、工場出荷時に付属している参照物質か、ユーザーで準備した参照物質を使用
規制試験
CE、RoHS、USFDA登録済み。クラス3bレーザ
内蔵サンプルセンサで、現地のLSO承認に基づきクラス1条件での動作が可能
Laser raster
内蔵Yステージで、ばらばらな位置へレーザをラスタリングしてターゲット分析や平均化を実行
Data Transfer
GoogleのAndroidプラットフォーム上に構築されており、リアルタイムデータエクスポートを実現。Wi-Fi (IEEE 802.11b/g/n)、Bluetooth (BR/EDR+BLE)、GPS、USB-Cなどを内蔵し、実質的にあらゆる情報管理システムに接続可能
Security
パスワード保護
マルチユーザーサポート、アクセスを設定可能
Environment
SciAps独自のOpti-Purge不活性アルゴン環境により、スペクトルの信号対雑音比とUV範囲での性能が向上
Calibration check
キャリブレーション検証および波長スケール検証用の内部316ステンレスチェック標準
Grade library
500種類以上のグレード、マルチライブラリ対応、ライブラリの追加や編集が可能
Analysis range
周期表のすべての元素で1本以上の輝線を分析

アクセサリ

分析を強化

OneBox

業界をリードする当社のXRFユニットにZシリーズを組み合わせることで、周期表のすべての元素とサンプルタイプで最適な分析結果が得られます。同一のバッテリー、ケーブル、充電器、その他のアクセサリを使用できます。

  • LIBS: XRFでは測定できない次の元素を分析: Li、Be、B、C、F、Naなど。XRFと比べてMg、Ca、Kの分析性能が向上。レーザースポットサイズ100 umで微量分析を実施。  
  • XRF: 遷移金属や重金属に最適。特にバルク材料、土壌や鉱石類の材料で簡単に使用可能。
詳細
OneBox

Z-903 Carbon: 分析範囲を拡張

現場で信頼性の高い合金炭素分析を実現。

  • 最低70 ppmまでの炭素分析や即時CE (炭素当量)計算など、ステンレス鋼と低合金鋼を同定
  • 炭素のために設計された強力なレーザ、内蔵アルゴンパージ、高分解能分光計
  • 狭いスペースにも入りやすい細い形状、高い周囲温度でのパフォーマンスを改良した航空宇宙グレードのアルミニウムボディ、刷新されたユーザーインターフェース
  • 市場で最も使いやすいプラットフォームで、わずか4.35 lb(1.97 kg)
  • 分光計範囲190~625 nm、3つ目の専用分光計で優れた分解能を実現

Z-903 Carbonの特長

高純度アルゴンとパージ

アルゴンパージは、LIBSおよびOESを用いた定量分析に重要な操作で、炭素の場合には不可欠です。 

特許を取得したSciApsのOpti-Purge技術は、正確に炭素を測定するために欠かせません。Opti-Purgeは、アルゴンを必要な場所に正確に供給し、アルゴンの使用量がスパークOESの約1,000分の1であるため、ユーザー交換可能なキャニスターを使用できます。 

アルゴンキャニスター1本あたり、合金試験の多くでは最大600サンプル、炭素分析では125~200サンプルを分析できます。

レーザパルスのエネルギーと周波数が高い

SciApsのレーザは、5~6 mJ/パルスを50 Hzの繰り返し率でサンプルに照射されます。 

スパークOESのユーザーなら誰でも知っているように、炭素分析ではサンプル調製が重要です。スパークOESと同様にLIBSの場合でも、粉砕と事前の燃焼を入念に行うことが不可欠です。精度の高い分析を行うために、Z-903の高エネルギーで繰り返し率の高いレーザ(50 Hz)で表面の異物をすばやく燃焼させます。

レーザによるラスタリング

LIBSで正確に炭素試験を行うには、ラスタリングが重要です。Z-903は、レーザを6つの異なる位置に動かし、各スポットで0.5秒間、試験あたり3秒間分析します。レーザのビーム直径は、通常50 umです。 

このスケールでは、合金の微小な含有物と結晶構造が分析に影響を与える可能性があります。6つの異なる位置のデータを平均化することで、システムが個々の位置だけでなく、合金の代表的なデータも収集します。

分析の平均化

最適な炭素試験を行うには、複数照射の平均化とデータの除去が不可欠です。

これら2つの機能を組み合わせた「分析の平均化」により、測定点ごとに不一致が有意な試験データを(オプションで)除去して、最終結果を自動で生成できるようになります。

マイクロカメラとLEDスポットライト

精度の高い分析には、適切な配置が重要です。マイクロカメラとLEDスポットライトで推測頼みの作業をなくします。

カメラにより、サンプルが高解像度で表示され、装置が正しく配置されます。また、LEDスポットライトが、レーザで燃焼させるサンプルの位置を正確に示します。

毎回確実に燃焼させます。

アルゴン: 運用コスト

アルゴンのコストは試験あたり数円で、スパークOESよりはるかに安く、便利です。 

これが実質的に意味することは、炭素試験と一般的な合金試験で異なってきます。キャニスター1本あたり、炭素では約100回、一般的な合金では約600回試験できます。アルゴンキャニスター10パックの購入費用は$65 ($6.50/パック)なので、試験あたりのコストは炭素で6セント/回、一般的な合金で1セント/回となります。

炭素が必須ではない場合、「デュアル燃焼」機能を追加することで、炭素を含まない試験は空気中で実施できます。

世界中で選ばれています

PMIおよびNDT

  • 合金の種類、およびグレード300シリーズステンレス鋼のL、H、Sシリーズを確認
  • 溶接の炭素当量
  • 製造前および製造後の材料検証
  • ミルテストレポートの検証
  • 化学プラントや製油所における材料検証
  • 容器の再評価
パイプライン完全性管理
  • グレード付け
  • 炭素当量の決定
  • MTRの検証

鉄鋼生産

  • 搬入された廃棄資材のスクリーニング
  • 工程内における品質の管理
  • 材料の取り違えを防止
  • EAFで迅速に材料をスクリーニングすることで熱要件に対応

ユーザーマニュアル

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周期表のすべての元素を数秒で。

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