薄膜や表面のナノ構造解析

斜入射小角X線散乱法(GISAXS)は、ナノ粒子や細孔など、寸法が1~100 nmの範囲の不均質部分を含む薄い表面層に用います。 GISAXSを用いることで、これらのナノスケールの特徴のサイズ、形状、アライメントに関する情報が得られます。 SAXS(小角X線散乱法)が液体や粉末に用いられるのに対し、GISAXSは平らな基質上の表面層に用います。 GISAXSを用いることで、面方向の寸法やアレンジメントが明らかになります。

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斜入射小角X線散乱法(GISAXS)

薄膜ナノ材料については、エネルギー技術、太陽電池素材、半導体デバイス、フォトニクス、音響、触媒など、数々の分野で活発に研究されています。 1990年代の初頭以降、ナノ構造の薄膜の合成法が急速に増加してきました。 薄膜合成はリソグラフィー手法と組み合わせることができ、その主な目的はナノ構造における規則性を高めることです。

IC:
多孔質シリカ膜は、多孔度を活かしてコンデンサの電解特性を制御するICでよく用いられます。 そうしたナノ細孔材料は、ゾル-ゲル処理において両親媒性ブロックコポリマーを用いて合成できます。 構造指向剤を用いることで、規則性の高いナノ細孔アレイを作成できます。

磁気メモリデバイス:
数々の処理経路を使用して、電気および磁気用途向けに金属や金属酸化物のナノ粒子アレイを合成できます。

光エレクトロニクスとLED:
先進の分子線エピタキシ法(MBE)や化学気相成長法(CVD)を用いて、光エレクトロニクス用途向けに半導体量子ドットやナノワイヤを作成します。

触媒作用:
貴金属ナノ粒子の薄膜や単分子層は溶液相法を用いて合成でき、触媒で使用されます。
バッテリと気体貯蔵システム:
気体の貯蔵にナノ多孔性が活かされています。

品質管理:
反射率法で界面の品質に関する詳細な奥行き情報が得られるのに対し、GISAXSは界面のステップや不規則性などの横寸法を明らかにするために使用します。

Malvern Panalyticalのソリューション

GISAXS実験は、Empyrean多目的回折装置で実施できます。 GISAXSの構成や、GISAXSのアライメントと測定に関する詳細な手順は、Empyreanのユーザーガイドドキュメントで説明されています。

Cu Kα照射を用いる実験の場合、GISAXSデータは、たとえば0~3oのような低角度で収集されます。 この範囲は、55 μmピッチのPIXcel3Dディテクタを使用した2D画像処理に最適です。 2D GISAXS測定は、PIXcel3DおよびPIXcel3D 2X2ディテクタを使用して実施できます。 ディテクタのバックグラウンドが極めて低いことから、計数時間を長く取ることができ、そのため弱い散乱でも観測できます。