AAV特性評価

AAV特性評価に不可欠なツール

小型でも強力なアデノ随伴ウイルス(AAV)は、遺伝子治療革命の中核を担っており、治療遺伝子の重要な伝達媒体です。正確なAAV特性評価は、遺伝子治療製品の安全性、有効性、規制コンプライアンスを確保するために不可欠です。 

ウイルス力価、粒子径、凝集などのパラメータを理解することは、業界のコンプライアンス基準を満たす高品質の治療法を作成するうえで重要です。 

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Malvern PanalyticalのAAV特性評価向けソリューション

Malvern Panalyticalでは、AAV特性評価の複雑な課題に対処する革新的な生物物理学的ソリューションをご用意しています。 

これらのツールを使用すると、研究者はAAV製剤の開発、スケールアップ、生産を最適化し、安全で効果的な遺伝子治療を確実に提供するために必要な知見を得ることができます。

MicroCal PEAQ-DSC

最高水準の調査アプリケーション向けタンパク質安定性解析
MicroCal PEAQ-DSC

Zetasizer Advance Ultra: AAVサイズおよびウイルス力価

Zetasizer Advance Ultraで粒子径、電荷、濃度を測定すると、1回の迅速な実験でAAV試料に関する多次元的な知見が得られます。 

Zetasizer Ultraでは、ウイルス力価だけでなく、AAVの粒子径と粒子分布を同時に測定するために、動的光散乱法(DLS)多角度動的光散乱法(MADLS)技術を採用しています。AAVカプシドの表面電荷を測定して溶液のコロイド安定性を決定するために、電気泳動光散乱法(ELS)技術も採用しています。これらの知見は、熱安定性、組織浸透性、製剤中でのAAV凝集リスクなどの要素の分析に役立ちます。 

主な機能と利点:

  • 15分で最大3回のMADLS測定により、すばやく結果を提供。
  • MADLS技術による高分解能測定。
  • 非破壊のラベルフリー解析で、試料量が少ない(3 µL~)ため、試料を最大限に保存可能。
  • ユーザーに優しいソフトウェアでワークフローを自動化。
  • OmniTrustソフトウェア(オプション)を使用して、規制コンプライアンスを簡素化。
  • サンプルアシスタントで試料交換を自動化し、無人で高スループットを実現(オプション)。

Zetasizer Advance Ultraは、信頼性の高い高分解能データを迅速に提供する能力を備えており、AAV製剤の開発と品質管理において重要な資産です。

MicroCal PEAQ-DSC: AAVカプシドの熱安定性分析

MicroCal PEAQ-DSC

MicroCal PEAQ-DSC

最高水準の調査アプリケーション向けタンパク質安定性解析

MicroCal PEAQ-DSCは、示差走査型カロリメトリー(DSC)を使用して、温度上昇制御下にある試料で生体分子の熱安定性を測定します。

これにより得られる、試料の熱アンフォールディングプロファイルに関する知見は、AAVベースの遺伝子治療の安定性を最適化し、開発の初期段階から保管条件、製品の長期安定性まで有効性を確実に維持するために不可欠です。

主な機能と利点:

  • カプシドの安定性と高次構造に関する詳細な知見。
  • AAVとそのペイロードの熱アンフォールディング転移を高感度かつ高い再現性で分析。
  • 製剤を最適化してAAVの安定性と保存期間を改善。
  • 高スループット機能により、ワークフローを合理化し、開発スケジュールを短縮。

PEAQ-DSCは、AAVベースの治療の堅牢性と安定性をさまざまな条件下で確保するために不可欠なツールです。

当社の専門知識

Malvern Panalyticalの生物物理学的装置一式は、AAV特性評価の最も重要な要素に対処するために必要な技術を提供します。 

当社のソリューションは、カプシドの力価とサイズの測定から、安定性やカプシドの完全性の評価まで、ワクチンや遺伝子治療の開発者が、安全かつ効果的で高品質な医薬品およびワクチンを世界中の患者に提供できるよう支援します。

参考文献