医薬品の製造および品質管理

安全で効果的な薬剤の製造を保証する物理化学特性評価装置

承認された仕様を満たす、安全で有効性のある医薬品を安定して生産するには、厳密に定義された製剤の製造方法および品質基準を確立し、継続的に遵守する必要があります。 

化学、製造および 管理(CMC)要件はすべての医薬品で厳密に具体化されますが、これには、製造プロセス、製品特性、および製品試験が含まれます。これらに対して、QbDアプローチを増やすことは、製品の重要品質属性(CQA)の早期判断、重要材料属性(CMA)と重要工程パラメータ(CPP)の特定、適切な制御戦略を確実なものにします。初期段階で開発した分析法の多くは、製造および医薬品の品質管理(QC)まで適用されます。
指定された試験要件を満たすように、ルーチンで使用する分析法を決定して効果を検証することは、商業的な製造と管理を行うために不可欠です。 試験方法は、信頼性が高くて堅牢で、つねに信頼できる結果を提供できることが必要です。 医薬品業界の品質要件に適合するため、分析装置はデータの整合性を確保する必要があります。データ整合性は懸念が高まっている問題であり、規制当局は監視と対策を強めています。

マルバーン・パナリティカルでは、それぞれが補完的な役割を果たす、さまざまな物理化学特性評価装置により、医薬品製造プロセスおよび医薬品の品質管理プロセスを支援しています。これらの装置は、医薬品サンプルおよび業界の専門知識に基づいて作られており、規制へのコンプライアンスを維持できる安全な測定方法の選択に役立ちます。

品質管理測定をサポート

QCラボで取得されたデータは、医薬品製造において、重要な意思決定に用いられます。 CMCドキュメントに沿ってCMAを追跡するためには、分析方法を最適化する必要があります。また、多くの規制ガイドラインに適合するには、方法が簡単で適切に開発され、データ追跡が厳密な装置が不可欠です。

マルバーン・パナリティカルには、医薬品ライフサイクル全体にわたって、さまざまな物理化学分析装置に関する深い専門知識があります。 また、粒子径や多形体などとバイオアベイラビリティとの関係も理解しています。 
そのため、当社のチームは、堅牢な測定方法の確立において、様々な段階でお客さまを支援できます。 重要なのは、当社の分析装置によってデータの整合性と21 CFR Part 11への準拠が実現し、データセキュリティが強化されて、規制要件が確実に満たされ、完全なデータトレーサビリティが確保されることです。

医薬品QC用の分析ソリューション

Empyrean(エンピリアン)

溶解とバイオアベイラビリティに影響を及ぼす可能性のある最終的な投薬形態の多形変化を検出
Empyrean(エンピリアン)

スプレーテック

OINDP試験における粒子および液滴のサイズ適合
スプレーテック

Epsilon 4

元素不純物の存在を確認するための重要なスクリーニング
Epsilon 4

プロセスによるサポート

従来の最終製品のテストでは、最終的に必要な品質が達成されたかどうかを測定できますが、プロセス分析技術(PAT)の適用により、製造中に製品が仕様を満たすように積極的にコントロールできます。 PATツールでは、CPPを理解して監視できます。また、連続造粒が製薬製造業で勢いを増す中で、これらのインラインとオンライン分析ツールはその実現に不可欠です。

粒子径分布は、多くの医薬品製造プロセスにおいて重要なパラメータです。完全に自動化されたリアルタイムの粒子径測定装置を用いることで、医薬品の開発から商用製造に至るまで、粉砕やスプレー乾燥などのプロセスの監視と制御が可能になります。 
造粒操作のエンドポイント検出とプロセス制御には、粒子径の追跡が重要です。 ここでは、インラインプローブを使用することで、バッチ造粒プロセスでの粒子検出が可能になり、継続的な製造プロセスのリアルタイムの監視が可能になります。

プロセスの最適化と制御のためのPATツール

Parsum シリーズ

流動層、高せん断混合、造粒プロセスを直接監視
Parsum シリーズ

特集

検証によるサポート

分析技術に関連するデータ整合性は、近年最大の規制上の懸念事項の1つとなっており、FDAの警告文書で最も頻繁に取り上げられています。 厳密に適用される21 CFR Part 11準拠システムの選択、適切な機器の適格性確認、および目的に適合する方法の開発はすべて必須です。

検証は、継続的で要求が厳しいことが多いプロセスです。 マルバーン・パナリティカルの装置では、製薬業界のユーザーを対象にした幅広い支援機能が提供されていて、負担が軽減されます。 当社では、機器の耐用期間中、および医薬品の寿命を通じて、機器を正しく適切に使用することを推進し、支援しています。

  • 機器のライフサイクルに関する広範な文書には、完全な設置適格性確認(IQ)と稼働性能適格性確認(OQ)が含まれます
  • 方法の開発と選択を支援することで、技術を現実的に適用し、検証済みの方法を実現
  • 21 CFR Part 11準拠のサポートにより、システムが正しく導入され、ワークフロー全体で方法が適切に実行されていることが保証されます。 


Amplify Analiticsサービスでは、徹底したサポートが利用可能になります。これはMalvern PanalyticalとConcept Life Sciences社のユニークなパートナーシップであり、化学分析と物理化学分析に関する専門知識が結集しています。 Amplify Analiticsサービスでは、方法の開発や検証などの特定の分析機能から、完全に統合された創薬および開発プログラムの提供まで、さまざまな医薬品契約サービスが提供されます。

特集

製剤製造のトラブルシューティングと根本原因分析

材料または製品の品質管理の不具合の根本原因を明らかにすることは、将来の再発を防止する上で重要です。 医薬品を扱う際には、最終的な投与形態を確認して、その形成プロセスを理解し、品質変動の原因がどこにあるかを確認することが重要です。 

形態学的ラマン分光法(MDRS®)X線粉末回折(XRPD)蛍光X線(XRF)分光装置 は、根本原因分析の貴重な知見を提供する強力な技術です。 

MDRSは、開発や処方で広く使用されています。 また、粒子混合物の詳細な成分固有の形態学的説明も提供され、製造段階での異常、汚染物質、およびプロセスの偏差を特定できます。

XRPDは、創薬、処方、安定性試験にも応用されています。 最終的な製品品質管理と根本原因分析では、最終的な投与形態の結晶構造を評価し、変化を特定するのに使用できます。  

XRFでは、原薬、賦形剤、最終製剤中の不純物の非破壊元素分析が可能です。 

トラブルシューティングと根本原因分析を迅速化するシステム

Epsilon 4

非破壊分析を適用して、最終製品の元素不純物を特性評価する
Epsilon 4

特集